【ALBUM REVIEW】Mother’s Cake / Cyberfunk!(2020)

Austria

オーストリア・チロル地方出身のスリーピースバンドMother’s Cakeの『Cyberfunk!』が良かったのでレビュー。
チロルとか言われると「アルプスの少女ハイジかな?」とか思っちゃいますが、全然違います。
基本的にはコッテリしたゴリッゴリ、ブリッブリの変態サウンド。THE MARS VOLTAとRAGE AGAINST THE MACHINEとTHE QUEENS OF THE STONE AGEをミキサーでぐちゃぐちゃにかき混ぜて出来た汁に、ポップとサイケのスパイスをふりかけて煮込んだような、なかなかキワドい味つけです。ともすればダサイ領域まではみ出しかねないギリギリの危ういかっこよさなんですが、コレが非常に良い。

アルバムの冒頭「Toxic Brother」からいきなり、ブリブリにファズってるギターとベースの応酬。
初期のサイケデリックロックや、ストーナーの香りがしますね。テンションぶち上ります。

一番カッコいいイカレファンキーな「I’m Your President」。
露骨にトランプで草。
アメリカの大統領なんて共和党だろうが民主党だろうがどっちになってもたいてい世界中で嫌われるからしょうがないけど、トランプ信者の陰謀論デモとか見ているとね~。
まあそれはそれとして、スラップベースがシビれる。特に2番サビ前のフレーズ、めちゃくちゃカッコいい。


テンションブチ上げ系な曲ばっかりかと思いきや、アルバムはこちらの「Crystals in the Sky」みたいに60’sポップロックなハーモニーを効かせた曲や、浮遊感のあるスペーシーな曲などバリエーション豊かで聴いていて飽きません。それでいてとっ散らかったりもせず、45分間しっかりまとまってます。なかなかの名盤。

彼らはけっこうキャリアがあって、このアルバムも4枚目らしい。
オーストリアのロックなんて今まで知ることすらできなかったけど、今はYouTubeで拡散して、Amazonなどで気軽にデジタル購入できる。
良い時代ですなぁ。

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