前回参加の2003年からおよそ19年ぶりのサマソニ@TOKYOでした。
フェスは00年代前半くらいまでは頻繁に行っていたんですが、それ以降は飽きてしまったというか、ラインナップに魅力を感じられなくなり行かなくなってしまったんですよね。
しかしその間に日本のフェス業界は拡大しまくってすごいことになりました。
昔は「音楽マニアの祭典」的なものがありましたが、もう普通の人が行くイベントになっていますからね。
そんな折に、なぜ今さらフェスに行くのか。
そりゃあ当然、Squid初来日ですよ。
ここ最近の海外インディの盛り上がりを少しでも肌で感じたかったのです。
ほんとSquidだけを見に行くような形でしたが(Beabadoobieは見たかったけど時間かぶってたので見れなかった)、それでもいいやというノリで。
まあ単独ライブがあればそっち行ってたと思いますけど、無かったのでね。
■Squid
まず演奏の前に客層ですが、やっぱりというか、自分と同じくらいの年齢層高めな音楽リスナー層がメインという感じでした。
今の若い子って邦ロックがメインで海外インディとかあまり聴かないのでは?という仮説があったのですが、客層見ているとそんな印象がより強まりました。やっぱり海外インディはオッサン趣味と化しているのか……?
ちなみに客の入り自体は結構よかったです。
その昔2001年サマソニでElbow観に行ったらが客スッカスカで、ライブ自体はすごい良かったんですが非常に悲しくなった記憶があるんですよね。
Squidもマニアックで渋い音楽性の部類に入るので、客が集まらず、メンバーが悲しい思いをするのでは…と心配していたのですがそんなことなくて良かった。
ということで前置きが長くなりましたが、ライブの感想を。
セットリスト
1.Sludge
2.Paddling
3.Boy Racers
4.G.S.K.
5.Narrator
Squidのライブはネット動画でさんざん見てたんで初見のインパクトみたいなものは無かったんですけど、それでもやっぱりすさまじいライブでしたね。
特筆すべきは「Boy Racers」の後半のドローンでドラッギーなサイケデリックパート。
これを大音量で聴いてみたかったんですよ。
なかなかにブッ飛ぶ電子音とノイズの波。
ポストパンク的な鋭角のノリでたいへんに盛り上がっていたと思ったら、とたんにダウナーワールドへトリップさせられるという。
全体通して基本MCもないですし、持ち時間=1つの生き物、みたいな感じで構成されている有機的なライブでした。
ただそれ故1曲が長いので、フェスの中継ぎ出演ではやはり尺が足りない!
オルタナギターロックの高揚感がある「Pamphlets」が聴けなかったのが唯一の心残りです。
ここはクリマンに単独ツアーの企画をぜひお願いしたい所存であります。
■スチャダラパー
さすがにSquidだけだともったいないので、急遽出演が決まったスチャダラパーも見ていきました。
彼らもまた客層がやや高い感じでしたけど、90~00年ごろのサブカルムーブメントを思い出させてくれる懐かしさと、安心して盛り上がれるベテランゆえのライブ力に感心しました。
実は電気グルーヴとのコラボ以外ほとんど聴いたことなかったんですが、最近のヒップホップとは違う文系のノリが心地よくて、「リアルタイムで聴いときゃよかったな」とちょっと後悔しました。
■最後にサマソニ全体の感想を。
やっぱりマリン⇔メッセの移動がキツイのは相変わらずですね。
この日は曇り~雨だったのでまだマシですが、これで晴天だったら過酷ですね。メッセに張り付きたくなってしまいます。
今後フェスに参加するなら体力つけないと。
あと今回は邦ロック系のアーティストが多かったゆえなのか、もしくは最近のサマソニは普通にこういう感じなのか、客層がぜんぜん違うなぁという感じでした。ロッキンに来ているような感じというか。特にスチャダラパーの前のバンドのお客さんとの客層があまりにも違いすぎてビックリしました。
まあ昔も、UKインディ好きの音楽マニア層とUSメロコア好きのOiキッズ勢との確執みたいなものがあったんで、この客層ごった煮感はサマソニならではという気もしないではないですが。
あとこれはちょっとどうなんだ、と思ったのが、プレミアチケットの件。
ディズニーランドのファストパス的な商売をしているのは別に良いのですが、SONIC STAGEの最前列エリアを左右に分けるのはどうなんだろう?と。正直Squidも客の入りは良かったけど、最前列左側のプレミアエリアはけっこうスカスカで、あれバンド側から見たら変に見えないかな、というのが気になりました。キャピタリズムのリアリズムをバンド側に見せつけていくスタイルなの?というか。海外のフェスでもこういうのやっているのかな。
はい、という感じで、まあいろいろ感じたことはありましたけど。
総じて久しぶりに刺激的な一日を体感して、大変楽しかったです。
来年もラインナップ次第ではありますが、行けたら行きたいなと思います。
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