【ALBUM REVIEW】Bowery Electric / Beat(1996)

US

イギリスではシューゲイズバンドがほぼ壊滅したシューゲイザー砂漠時代の1996年に、ニューヨークのバンドBOWERY ELECTRICによってリリースされた不思議なアルバム。

トリップホップのような重厚でダウナーなサンプリングビートとアンビエントなキーボードがベースになっているんですが、そこにディストーションと空間系が深くかかったギターと、時たま女性Voのウィスパーヴォーカルが入るというサウンド構成は、「トリップホップ+アンビエント+シューゲイズ」といった趣で、文字だけで表現するとだいぶ良さそうに感じますが、実際はメロディ成分が薄いミニマルなコード進行と、ギターもホワーンとアンビエントな感じで鳴り続けているソリッドでヒプノティックな音世界のため、実はだいぶ玄人向けの内容です。

真夜中に瞑想しながら聴くとダウナーな陶酔感が得られて気持ちイイ。
ありそうでない、ちょっとユニークなサウンドです。

この曲は完全にトリップホップです。
生ドラムの曲とサンプリングビートの曲が分かれてるんですが、個人的にはトリップホップ路線の曲のほうが好きですね。

この時期は本国イギリスのようにブリットポップブームの直撃を受けなかったためか、アメリカでは割とシューゲイズバンドが生き残っていて、All Natural Lemon & Lime FlavorsやBirdo Pondo、Rocketshipなど、このBowery Elevtricと同じように一風変わったところはあるもののなかなか良質なシューゲイズ作品をチラホラ見つけることが出来て楽しいです。

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