最近よく聴いてるLAの新人シューゲイズバンド、Julie。
繊細な男女ユニゾンVoに、爆裂する轟音ノイズギターの組み合わせが痛快です。
「繊細で傷つきやすく、でもどう表現したらいいかわからない鬱屈した若者の感情」をエモーショナルに吐き出すのではなく、繊細さやクールさ同居させたままでサウンドだけを暴力的にする、そんなオリジナルのシューゲイズに備わっていた世界観が色濃くあって、その辺がすごくイイ。
ちなみにこの「pg.4 a picture of three hedges」のMVは、どことなく日本っぽい感性というか、昔の鬱ロックを思わせる世界観でそこもイイですねえ。
いっぽうこちらの「Lochness」では、テンションコードの不穏なノイズギターにクールな女性Voが駆け抜ける、モッシュ必至のいかにもUSオルタナといった楽曲。
Dinosaur Jr.のような焦燥感を掻き立てるドライな疾走感とボリューミーなディストーションが心地よい「Flutter」。
どの曲もだいたい好き。
フレッシュな若者っぷりがほほえましくなるインタビュー動画。
彼らのサウンドはUS伝統のグランジやオルタナギターロックの攻撃性を前面に出した破壊的で殺伐としたシューゲイズですが、動画内でマイブラやSonic Youthの名前が出てくるのは当然として、SwirliesやThey Are Gutting A Body Of Waterといったノイズや実験要素の強いUSシューゲイズバンドも挙げているのが面白いです。
ただJulieの場合はあまりマニアックな感じになっておらず、グランジ譲りの静と動のメリハリの利いた曲構成、録音でも音圧をビリビリ感じる刺激的な轟音ギター、クールでドライ、それでいて繊細なメロディなどが活きていて、ロックバンドとして聴きやすいバランスに落とし込まれているのが強みだと思います。
いま一番アルバムが楽しみなバンドです。
そしてライブも見たい。
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