シアトル拠点のドリームポップデュオBubble Tea And Cigarretesの2ndアルバム。前作リリース後のシングル曲「Happiness」で今風のネオソウル風ドリームポップを披露していたので、てっきり次のアルバムはトレンドな音楽性も取り入れていくのかと思っていたのだが、実際はその「Happiness」は収録されずに、前作同様にアジア歌謡曲要素の色濃い内容となった。特に先行シングルとなった2曲目「Plane Crash」は、90年代後半の日本の歌謡ロックのような曲で最初ちょっと笑ってしまった。しかし、サウンドが歌謡ロックなのにウィスパー歌唱が乗っかっているのは意外と珍しいというか、ある意味新しい。日本のバンドだとシューゲイズやドリームポップからの影響を標榜しつつも、似ているのは音の雰囲気だけで、ソングライティングはJ-POPフォーマット+アイドル系歌唱になってしまうので、実は日本でもあまり聴けないタイプの曲だ。それにしても、いよいよこの90’sJ-POPな感じもリバイバルのサイクルに入ったとは。感慨に耽らずにいられない。
一方他の曲はというと、「Envelope」「Room907」「Swallowtail Butterfly」を筆頭に前作同様、80年代の大貫妙子作品を思わせる、フレンチポップと歌謡曲の合間にある甘く切ない恋愛映画のテーマソングのような曲で、うっとりとさせられる。前作で聴けた「Santa Monica」や「He Asked Me to Quit Smoking」といった狂おしいほどの泣きメロ曲が無いのでややインパクトには劣るが、それでも前述したような明瞭なアジアンポップスの要素や、幻想的なサウンドメイキング、深いウィスパー歌唱が導き出す繊細な世界はドリームポップ百花繚乱の昨今においても非常に個性的。トレンド方向に舵を切ったところも聴いてみたくはあるのだが、Bubble Tea And Cigarettesに関しては、このまま独自路線を突き進んでくれたほうが面白そうだ。
一方他の曲はというと、「Envelope」「Room907」「Swallowtail Butterfly」を筆頭に前作同様、80年代の大貫妙子作品を思わせる、フレンチポップと歌謡曲の合間にある甘く切ない恋愛映画のテーマソングのような曲で、うっとりとさせられる。前作で聴けた「Santa Monica」や「He Asked Me to Quit Smoking」といった狂おしいほどの泣きメロ曲が無いのでややインパクトには劣るが、それでも前述したような明瞭なアジアンポップスの要素や、幻想的なサウンドメイキング、深いウィスパー歌唱が導き出す繊細な世界はドリームポップ百花繚乱の昨今においても非常に個性的。トレンド方向に舵を切ったところも聴いてみたくはあるのだが、Bubble Tea And Cigarettesに関しては、このまま独自路線を突き進んでくれたほうが面白そうだ。
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