Stealing Sheep – Wow Machine(2022)

UK
UK
 リバプールの女性3人組インディポップバンド、Stealing Sheepの4作目(『ファンタスティック・プラネット』の企画モノコラボアルバムを入れればこれで5作目)。前作『Big Wows』のエレクトロ路線をさらに押し進めて、今回は完全にテクノミュージックの数々のスタイルを本格的に導入(といってもレコーディングは前作と同時期らしい)。アンビエント・ポップは合うだろうなという感じだが、アシッドハウス、イタロディスコ……って、ん? 電気グルーヴか? というような意外なスタイルも取り入れており、しかもそれがバシッと決まってるので非常にカッコイイ仕上がり。
 もちろん、Stealing Sheepがこれまで培ったコーラスやハーモニーも、このエレクトロ路線に完璧に溶け合っている。「機械化する現代社会と人間の闘い」というSFチックなコンセプトも取り入れており、映画音楽のようなニュアンスも感じさせるのも良い感じである。生音もけっこう入っているのは、電子音と意図的に対峙させる狙いだろうか。
 ただ、映画音楽的な要素が若干強めというか、実験的なインストパートもけっこう長いため、全体的にはやや薄味な印象を受けるところもある。歌やビートがしっかり効いている曲がもう少し多ければ傑作になったような惜しい感じのするアルバムである。

 heavenly recordから別のレーベルに移ってから活動全体がDIYになってる様子であるが、経緯はよくわからないものの引き続き頑張ってほしいバンドだ。ライブも楽しそうなんですよね(見たい)。(23.3.3更新 26.7.26加筆修正)

評価:★★★☆ 7.0/10